産学官連携図る浜医大発法人 1000万円研究着手に意欲 

 浜松医科大(今野弘之学長)の産学官連携を図るために発足した同大発の法人「はままつ共創リエゾン奏(かなで)」(山本清二代表)について、今野学長と山本代表が24日、浜松市中央区で記者会見し、法人が浜医大と企業、団体をつなぎ、共同研究を迅速に進める計画を発表した。

浜松医科大の産学官連携を推進する法人「はままつ共創リエゾン奏」について説明する同大の今野学長(左)と同法人の山本代表=浜松市中央区の同大
浜松医科大の産学官連携を推進する法人「はままつ共創リエゾン奏」について説明する同大の今野学長(左)と同法人の山本代表=浜松市中央区の同大

 同法人は浜医大や県西部の企業が加わる「はままつ医工連携拠点」が、この十数年で医療機器を約20件開発した実績を受け継ぐ。大学と企業の連携ノウハウなどを生かし、本年度中に1千万円規模の共同研究3件の着手につなげたい考え。
 山本代表は市がものづくりの街として知られることに触れ「スタートアップの集積地で、新しいプラットフォームによる社会課題解決を目指す」と意気込み、今野学長は「研究シーズを社会実装し、地域活性化につなげたい」と話した。
 法人は共同研究のマネジメント、人工知能(AI)を活用した知財、文献調査などを担う。これまでは浜医大の産学官連携部門が担ってきたが、法人の専門職員が企業との契約、交渉の業務の大部分を請け負うことで、連携企画に対する意思決定の迅速化、研究開発の持続性の強化を見込む。
 (浜松総局・松浦直希)

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