空きビル“再生” 交流空間へ 富士・吉原商店街 ホテル7月稼働 1階は宿泊者と住民 憩いの場

 富士市の吉原商店街で、空きビルを改修してホテルにする取り組みが進められている。7月に本格稼働を予定し、1階はレセプションラウンジとして、宿泊者と商店街住民が交流できる空間を提供する。リノベーションを主導する富士山まちづくり会社取締役の鈴木大介さん(36)は「商店街で活躍する人のエネルギーを来訪者に見せられる拠点になる」と見込む。

ホテル開業に向けて内部で改修が進むビル=富士市吉原
ホテル開業に向けて内部で改修が進むビル=富士市吉原


 改修中の物件は、商店街東部にある築60年前後の鉄骨4階建て延べ床面積約260平方メートルのビル。十数年前にキムチ店が閉店して以降は空室になっていた。
 1階のラウンジは裏庭とつないだ半屋外の飲食可能な空間になる予定。地元住民も集まる憩いの場に仕上げ、宿泊者と住民が会話するきっかけをつくる。茶やビールなど商店街既存店の商品を土産物として扱い、PRの機会も提供する。
 2~4階は客室で、4人用1室と2人用4室の計5室を設ける。1泊2人の素泊まりで3万円前後を想定。食事は商店街周辺の飲食店を紹介する。
 毎週末には商店街各店と協力して、街歩き企画や地域文化体験イベントを画策する。鈴木さんは都市部の30~40代をターゲット層に設定し「吉原商店街は活発な同世代の活力が大きな魅力。交流を通して関係人口の創出につなげたい」と話す。
 (富士宮支局・国本啓志郎)

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