出馬表明の新人3氏 GW初日から静岡県内各地奔走 “超短期決戦”の静岡県知事選

 ゴールデンウイーク初日の27日、知事選(5月9日告示、26日投開票)に出馬を表明している元副知事の大村慎一氏(60)、前浜松市長の鈴木康友氏(66)、共産党県委員長の森大介氏(55)の新人3人が知名度アップと支持獲得に向け、県政運営への強い意気込みを各地でアピールした。告示までの日数が限られた〝超短期決戦〟。立候補予定者の各陣営は、イベントがめじろ押しの大型連休を利用して幅広い世代に浸透を図ろうと、スケジュール調整に懸命だ。
大村氏「総務省のネットワーク生かす」 photo03 支援者と握手を交わす大村慎一氏(右)=27日午前、浜松市内
 大村氏は浜松市内4カ所で集会を開いた。浜名区細江町では住民から寄せられた農林水産業の振興や福祉政策、経済対策などに関する質問に答えた。大村氏は元総務官僚としての経験を踏まえ、あらゆる事業で国や市町との連携が必要だと指摘し、「総務省で36年間働いてできたネットワークを県政のためにつぎ込みたい」と強調した。
 連休中は県内各地で集会や街頭演説、イベント回りを展開する。陣営の1人は「短期決戦なので、とにかく多くの人に人となりを知ってもらい、知名度を上げたい」と気を引き締めた。
鈴木氏「資源生かして静岡を盛り上げ」 photo03 市民に握手して回る鈴木康友氏=27日午後、磐田市見付
 これまで県東部、中部を重点的に回って街頭活動などを重ねてきた鈴木氏は、連休初日は県西部で有権者と触れ合った。磐田市のいわた大祭りの会場では来場者や住民と握手を交わし、「西部、中部、東部の素晴らしい資源を生かして県を盛り上げる」と力強く訴えた。磐田周辺をはじめ、県内各地で甚大な豪雨災害が頻発する中、「広域的な流域治水が重要」と防災力の強化にも意欲を示した。
 「イベント会場を中心に、一人でも多くの県民に意気込みを伝えたい」。鈴木氏はこう話し、次の訪問先へ向かった。
森氏「暮らし、福祉が最優先の政治を」 photo03 出馬表明後初めての街頭演説に立つ森大介氏(右)=27日午後、JR静岡駅南口
 大村、鈴木両氏に続き、25日に出馬を表明したばかりの森氏は、行楽客や帰省客が行き交うJR静岡駅南口を街頭演説の場所に選んだ。マイクを握りしめ、「知事選への関心が高まっている。県政を大きく変えるチャンスにチャレンジしたい。暮らし、福祉が最優先の県政を目指す」と声を張り上げた。
 党県委員長の仕事もこなさなければならない難しい立場とあって、連休中の活動予定を急ピッチで調整中だ。森氏は「私たちが主張するだけでなく、皆さんの県政への要望や意見を聞く機会にしたい」と語った。

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