浜松・蜆塚遺跡パンフレット 30年ぶり刷新 「縄文」の最新研究紹介

 浜松市博物館は、中央区の蜆塚遺跡を紹介するパンフレットを同区の市博物館などで配布している。縄文時代に関する近年の研究成果を盛り込み、同遺跡を解説する冊子を約30年ぶりに刷新した。

蜆塚遺跡を紹介するパンフレット=浜松市中央区の市博物館
蜆塚遺跡を紹介するパンフレット=浜松市中央区の市博物館

 蜆塚遺跡は約4千年前から3千年前に当たる縄文時代後期から晩期の貝塚を伴う集落遺跡。1959年に国史跡指定を受けた。パンフレットでは食料供給源の佐鳴湖に近い立地環境、中央の空間を囲むような居住域と墓域がある環状集落などを説明。埋葬は性別による区別が行われ、陸上哺乳類や淡水魚を食べていた可能性が理化学的分析によって指摘されるようになったことなど最近の研究による分析も書き込まれている。鈴木一有館長は「現代とは異なる縄文人の心の持ちようも想像してもらいたい」と話している。
 A4判見開き4ページ。600部を同博物館、市地域遺産センター(浜名区)、市役所本館3階の文化財課で無料配布している。市のホームページからダウンロードもできる。問い合わせは市博物館<電053(456)2208>へ。
 (浜松総局・松浦直希)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞