働く人応援浜松の「街食堂」1周年 週替わり地元店 1万人利用 協力企業増

 食をキーワードにした交流拠点を目指す浜松市中央区板屋町の「街食堂」が8日、開設1年を迎えた。浜松地域で働く人の応援を掲げ、地元の飲食店が週替わりで平日のランチを提供する。延べ34店が出店し、約1万300人が利用した。運営に協力する会員企業はスタート時の20社から33社に拡大し、毎週水曜夜に開く学びの場「ヨル喫茶」とともに、街中のにぎわい創出に貢献している。

1周年を迎えた「街食堂」。週替わりで多様な店舗がランチを提供する=浜松市中央区板屋町
1周年を迎えた「街食堂」。週替わりで多様な店舗がランチを提供する=浜松市中央区板屋町


 ビル地下1階のコミュニティースペースに開設された食堂では、各店が自慢の店舗料理をアレンジしたランチを税込み千円で提供する。1周年を迎えた6~10日まで5日間の出店者は、市内の創作イタリアン「ビストランテ ウニコ」(田中ルカス秀樹オーナーシェフ)。地元産野菜や自然栽培米を使ったリゾット料理を振る舞っている。訪れた会員企業社員(35)は「ミーティングを兼ねてランチを楽しんでいる。毎回違う店舗の料理を味わえるのは魅力」と話した。
 趣旨に賛同し、ランチの割引などがある会員企業にはスズキやヤマハ、エフ・シー・シー、ソミックグループ、春華堂のほか、スタートアップ企業、野村証券や住友商事の地元支店などが名を連ねる。浜松市長や企業経営者など多様な登壇者を迎えてきたヨル喫茶も、計約1400人が参加するなど好評だ。
 街食堂は市内のレストラン運営「鳥善」と街づくり事業の「HACK(ハック)」が開設した。鳥善の伊達善隆社長は「人と企業をつなぐ役割を果たすとともに、偶然の交流やビジネスの芽をはぐくむ場にもなれば」と期待を込めた。
 (浜松総局・山本雅子)

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