伊豆半島で11、12日「エロイカジャパン」 聖地化へビンテージ自転車の祭典

 イタリア発祥のビンテージ(年代物)自転車の祭典「エロイカジャパン」(同実行委員会主管)が、伊豆の国市四日町の韮山時代劇場を拠点として11、12の両日に開かれる。風光明媚(めいび)な伊豆半島ならではのコースを楽しもうと、15カ国以上、約350人のサイクリストが集う予定。関係者は「自転車の聖地を目指す伊豆地域に新たな自転車文化を根付かせたい」と意気込んでいる。

「エロイカジャパン」をPRする実行委の大嶽事務局長(左)=伊豆の国市内
「エロイカジャパン」をPRする実行委の大嶽事務局長(左)=伊豆の国市内


 大会ルートのコンセプトは「伊豆半島の美しい海」。初日はマウンテンバイク、Eバイク(高性能電動アシスト付き自転車)など車種を問わない部門「フレンドライド」が行われ、走行距離28キロと79キロの2コースが用意されている。2日目は1987年以前に製造されたビンテージ自転車限定の部門「クラシック」となり、同劇場から下田市周辺までを往復する183キロのコースもある。
 伊豆半島での開催が初めてとなった昨年は、伊豆市の修善寺駅を拠点に開かれ、国内外から約300人が参加した。同駅周辺は交通量が多く参加者の安全確保が難しいことや雨天時の対応などを考慮して、今回同劇場に拠点を変更した。実行委の大嶽龍太郎事務局長は「天気も良い予定なので、参加者には伊豆半島のダイナミックな地形を楽しんでほしい」と声に力を込める。
 同劇場では両日、計40店舗以上が並ぶイベント「チャオイタリア」を開く。伊豆、イタリアの特産食材をかけ合わせたパスタやピザも味わえる。
 同祭典はEXプランニング(東京都)が主催する。
 (大仁支局・小西龍也)

 エロイカ 1997年、イタリア・トスカーナ州の小さな村で始まった。古い自転車にまたがり、美しい自然の中に設けられた厳しいコースを走りきることで、一人一人がエロイカ(イタリア語で英雄)になることを目指す。速さを競うのではなく、仲間と一緒に美しい景観や地域の歴史・文化、食などを楽しむことに主眼を置いている。その日本版「エロイカジャパン」は2013年に始まり、国内最大規模のビンテージ自転車イベントとして多くのファンを集めている。

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