城北公園再整備、内容を再検討 静岡市長「出店 前提にせず」

 静岡市の難波喬司市長は10日の定例記者会見で、葵区の城北公園再整備事業について「より魅力的で、親しみやすい公園にするにはどうするのがいいのかもう一度考えたい」と述べ、内容を再検討する考えを示した。カフェや駐車場を整備する内容で民間事業者と基本協定を締結しているが、「テナントが入るという前提にしない」と話し、協定の見直しも含めて検討するとした。
 同事業を巡っては、市民が市を相手取り、実施協定締結差し止めを求める訴えを静岡地裁に起こし、市民側の請求を棄却する判決が4月に確定した。
 難波市長は訴訟結果を「前向きに受け止めたい」としつつ、事業の進め方を巡っては「地域住民への説明や合意形成の仕方には問題があった」との認識を示した。その上で、「基本協定をそのままやるのかというと、それは違う。判決を受け、どういう公園にしていくのか早急に決めたい」と述べた。
 民間事業者の資金やノウハウを活用するパークPFI事業で、市は2021年4月に事業者と基本協定を締結した。中核施設としてスターバックスコーヒーの出店などを提案する内容だったが、一部住民から樹木の伐採を懸念する声が上がり、店側が出店を辞退した。
 (政治部・尾原崇也)

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