特捜隊ノート「浜松『持参米飯』年度末廃止へ」【NEXT特捜隊】

 浜松市の多くの小中学校で週1回、家庭からご飯を詰めた弁当箱を持って行く日があります。「持参米飯」と呼ばれ、児童、生徒が給食の時間におかずと一緒に食べる独特の慣例です。市外から引っ越してきた保護者からは「謎のルール」といった声も聞かれました。NEXT特捜隊にも質問が届き、記事にしたことがあります。
 市内で米飯の持参が始まったのは1978年。市教委によると、「保護者が食育に目を向ける機会に」「親子のコミュニケーション促進」などが狙いとのことです。一方で暑い時期の衛生面の懸念や保護者の負担の大きさを訴える意見も寄せられるようになり、本年度末での廃止が決まりました。
 先駆けて76年に始まった豊岡村(現磐田市)の持参米飯は当時、「愛情弁当」として注目され、視察が相次いだそうです。豊岡地区の3校は今も週3回、続けていますが、今後については「検討中」(磐田市教委)とのこと。時代の流れを感じます。
 (上原広彦)

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