記者コラム「清流」 6人制ソフトの可能性

 富士市内で開かれた中学生のソフトボール大会。「全員内野に」「外野はレフトに任せる」。選手が少なく、野手の守備位置が頻繁に変わる不思議な光景だったが、どうやら人数は足りていたようだ。
 出場校のうち2校は部員が9人未満で、現行ルールでは大会に単独で出場できない。「少人数でも戦える舞台を」と富士市協会が6人制で開催する初の試みだった。
 投手有利のカウントから始めるなど攻守の公平性を保つ工夫が施され、試合は締まった展開に。大胆な守備シフトが的中する快感は9人制にはない魅力だ。「9人いなくてもソフトができる」という発想が、競技人口減の中でもソフトを楽しみ続けられる有効打になるかもしれない。

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