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静岡新聞生活報道部

風の力だけで波を乗り越えるヨットの姿は美しい。清水で行われたヨットレースをご紹介!

広げた帆(セール)いっぱいに風をはらませ、いざ大海原へ-。風の力だけで波を乗り越えていくヨットの姿は思わず見とれてしまう美しさがあります。12月13日付の静岡新聞「しずおかアウトドアファン」は、県内でもセーリング文化が根付く地域の一つ静岡市清水区を訪ね、大小さまざまなヨットの魅力を感じました。

風を読み、艇を操る


今回の特集はNPO法人清水港ヨット協会の協力を得て、11月に清水区の沖合で行われた小型艇と大型艇のヨットレースを中心に取材しました。小型艇は1、2人乗りで、シーホッパー級や470級といった種類があります。三保内浜沖で実施したレースは海上にあらかじめ投下してある3カ所のブイを巡る形でタイムを競いました。

予定時刻になると、高校生からシニア世代まで幅広い年代の参加者が一斉にスタート。海上では座る位置を素早く入れ替えたり、側面から身を乗り出してバランスを保ったりとまさに「人艇一体」の動きを見せていました。体を使うシーンは多いですが、刻々と変わる風の強さや方向を読み、コース取りを考えるなど経験が何より大切になる場面も多いそう。

クルーが協力、長距離に挑む


別の日に行われた大型艇のレースには、4~6人が乗り組むヨットが参加しました。こちらは艇長を中心に乗組員(クルー)がそれぞれ決められた役割を果たして艇を操ります。コースは清水区の興津沖を出発し、同区蒲原沖との間を往復する形。

当日はべた凪の状態でセーリングには厳しいコンディションでしたが、各艇のクルーは時折吹く風を最大限活用しようと、帆の向きを調整するなど機敏に対応していました。大型艇にはエンジンがついているため、風がなくても自力航行が可能、船室(キャビン)には小型のキッチンやシャワー、寝室、冷蔵庫、トイレなどが備わり長期間の航海でも快適に過ごすことができます。清水港を拠点にしているヨットのオーナーでも伊豆半島や県外へのクルージングを楽しむ人がいるそうです。

まずは体験から


清水港ヨット協会は毎年、小型・大型艇でそれぞれ体験乗船会を行っています。ヨット未経験の人はまず体験やスクールを通じて操艇を学び、基礎を固めてから「マイヨット」購入などにステップアップしていく人が多いようです。大型艇ではクルーを募集していることもあります。
シズサカ シズサカ

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