LIFEライフ

すろーかる

船越堤公園で自然観察!毎月行われている天体観測と公園の植生を調査してきた。

天体観測に出かけよう

41cmカセグレン式反射望遠鏡。


船越堤公園にある星の広場天文台では、毎月第3土曜日の19時30分~20時30分に天体観望会が行われている。観望会では、天文台にある大型の41㎝カセグレン式反射望遠鏡や小型の天体望遠鏡で星を見ながら、静岡県天文研究会の人たちが毎回違うテーマで星空を解説してくれる。このイベントは、天文台が設置された1986年からこの場所で開催していて、今年で38年目を迎えるそうだ。

取材当日はあいにくの曇り空だったが、家族連れを中心に何組もの人たちが訪れていた。曇りの日は望遠鏡で星を見ることはできないが、プロジェクターを使って夜空の解説をしてくれるため、十分に楽しむことができる。雨天の場合は中止となるため、当日の開催情報などはTwitter『@okano0205』をチェック。参加無料で、申し込みも不要なので気軽に足を運んでみてほしい。

植物観察in船越堤公園

1.ソメイヨシノの実 /2.ソメイヨシノの花外蜜線


今回、ふじのくに地球環境史ミュージアム准教授の早川宗志(ひろし)さんに案内してもらい、船越堤公園の植物観察に出掛けてきた。この公園は、桜の名所でもあり、池の周りには多くのソメイヨシノが植えられているのだが、訪れた6月にはちょうど実がなり始めていた。「ソメイヨシノは観賞用のサクラで、同品種での受粉では実がならないため、周辺には別の品種があるはずです」と早川さんは話す。

また、葉の付け根付近には、花外蜜線(かがいみつせん)と呼ばれるものがあり、ここから蜜を出してアリを誘引することで、ほかの昆虫による、葉の食害を防いでいると考えられているそうだ。身近にある植物でも、よくよく観察するといろいろなことが見えてくる。

3.ホタルブクロ(在来種) 4.トキワツユクサ(外来種) 5.アカメガシワ(在来種) 6.オオニワゼキショウ(外来種) 


管理棟のある入り口付近は日当たりが良く、ニワゼキショウ類やチチコグサ類などの外来種が多く見られた。公園の奥は木が多く、日の光が届きにくい森のような雰囲気で、ホタルブクロなどの在来種を比較的多く見つけることができた。これは、日当たりの良い場所では成長の早い外来種の方が生育しやすいということに加え、日当たりが悪い場所は苦手な外来種が多いため、結果的に、日当たりが悪い場所で生きてきた在来種が目につくようになったのだという。

入り口と奥では環境が大きく異なるため、多種多様な植物を今回見つけることができた。モミジも多くあり、春の桜から、新緑、紅葉と四季折々に楽しめるので、ちょっとした息抜きに訪れてみてはいかがだろうか。

<DATA>
■船越堤公園
住所:静岡市清水区船越497
 

※このコンテンツは外部の運営者の責任によって運営されています。

静岡と静岡に住む人を結ぶフリーマガジンです。タイトルは、「すろーらいふ」「ローカル」「カルチャー」の3つを組み合わせた造語。地元静岡を舞台に、文化を掘り起こし、すろーらいふ=その人らしく充実した愉しい生活のヒントを発信しています。特に『地域クローズアップ』では、お店や企業の情報に加え、その地域ならではの話題を独自取材。ぜひご注目を。

あなたにおすすめの記事

RANKING