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静岡新聞教育文化部

【浜松市美術館の「ひっぱりだこ展ー全国行脚の浜美コレクションー」】北川民次のガラス絵自画像がいい

静岡新聞教育文化部が200字でお届けする「県内アートさんぽ」。今回は、浜松市中央区の浜松市美術館で4月13日に開幕した「ひっぱりだこ展ー全国行脚の浜美コレクションー」。会期は6月2日まで。「岸田劉生・北蓮蔵・曾宮一念 ―浜松ゆかりの洋画展―」を同時開催。
同館の7000点超の収蔵品から、国内外の博物館に貸し出された実績がある約60点。県指定文化財の渡辺崋山「蟲魚帖稿」約10点、「血みどろ」が一切ない月岡芳年の雅やかな木版画シリーズ「月百姿」とともに、各種ガラス絵に目を奪われる。特に、島田出身の北川民治の自画像は感動的。茶色縁の眼鏡の奥からじっとこちらを見つめる細面の男。額に数本の皺、少しだけ緩めた口元。すっと首を伸ばす姿に、人生の充実が感じられる。(は)

静岡県内の音楽、美術、文学、演劇、パフォーミングアーツなど、さまざまな表現活動を追いかけます。教育分野の動きもフォロー。最新情報は公式X(旧Twitter)で。

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