富山県議、議員バッジ7割未返却 14金製、石川県議会でも

 富山県議会事務局は12日、改選や辞職の際、返却を求めている議員バッジに関し、4月の県議選後、定数40の7割に当たる28個が返されていないと明らかにした。14金製で、価格は1個約1万8千円(2019年当時)。事務局は対象者に返却を求める。石川県議会でも同様の規定があるのに、返却されていない実態があることも分かった。

富山県議会議員に貸与される14金製のバッジ
富山県議会議員に貸与される14金製のバッジ

 富山県議会事務局によると、バッジは県が購入し、当選者に貸与する。県議会の規定は改選時などに回収し、当選者に改めて新品を貸し出すと定めている。事務局は3月と5月、返却を促す通知を対象者に出したが、返却は12個にとどまっている。
 長年議員を務め、複数持っているのに未返却のまま引退したり、引退時にまとめて返したりするケースもある。事務局の担当者は「金価格が低かった以前の認識のまま、返すのを怠る人もいるのかもしれない」と話している。事務局は改めて周知し、バッジの素材を変えて費用を抑えることも検討する。
 一方、石川県議会事務局によると、同県議会でも退職時などに返す規定があるが、守られていない。事務局は返却されたとみられる3個とレプリカ3個を保管。ほとんどは返された時期などが不明で、これまでの運用について精査し、今後の取り扱いについて議会運営委員会で議論したいとしている。
 県議バッジを巡っては、福井県議会で9月、引退などで返却されたバッジについて、14金製の本物ではなく、レプリカが含まれていたことが明らかになった。

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