登呂博物館50周年で企画展 田んぼアートも

 静岡市駿河区の登呂博物館は今年、開館50周年を迎えた。9日から企画展「登呂博今昔ものがたり」を開き、歴代の特別展や企画展のポスターとチラシが一堂に会する。同館の担当者は「登呂遺跡と共に歩んできた博物館の歴史を振り返ってもらえれば」と話す。

登呂博物館前に広がる田んぼアート=静岡市駿河区
登呂博物館前に広がる田んぼアート=静岡市駿河区
開館50周年を迎えた登呂博物館=静岡市駿河区
開館50周年を迎えた登呂博物館=静岡市駿河区
登呂博物館前に広がる田んぼアート=静岡市駿河区
開館50周年を迎えた登呂博物館=静岡市駿河区

 同館は観光施設「静岡考古館」が前身。1972年に登呂遺跡と一体化した博物館として再整備された。水田跡や水路跡、森林跡を復元し、弥生時代の農耕文化をテーマにした火おこし体験や貫頭衣の復元などで市民や観光客の人気を集めた。
 94年には登呂ムラの暮らしを体験できる展示を導入し、参加体験ミュージアムとして進化した。99年から5年間にわたって再発掘調査が実施され、祭殿で儀式が行われていたことなど登呂ムラの“新事実”が発見された。発掘成果に基づき2010年、遺跡の再整備や同館の建て替えが行われ、屋内外で体験学習ができる現在の形となった。無料にした1階部分は地域交流の場になっている。
 登呂遺跡を後世に伝えるため、時代に合わせて展示を進化させ続けている同館の前には、50周年の節目を祝い、地域住民が作成した田んぼアートが広がる。学芸員の国島朋子さんは「博物館は敷居が高いと思われがち。企画展を通して身近に感じてもらえれば」と語る。
 企画展は8月28日まで。7月9、30の両日と8月21日には学芸員が展示を解説する。
 

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