ペピーノ、御殿場名物に 南米原産フルーツ 試験栽培、需要探る

 御殿場市の農業芹沢直己さん(44)が、南米原産のフルーツ「ペピーノ」を試験栽培している。ビタミンCが豊富で機能性が高い。国内で商業栽培は行われていないとみられ「御殿場の名産品になれば」。主にジャムなどの加工品用の需要を探る。

ペピーノの生育状況を確認する芹沢さん=御殿場市
ペピーノの生育状況を確認する芹沢さん=御殿場市

 同市のトマトハウスの一角に植えた約30株にテニスボールほどの大きさの黄色い実がなっている。芹沢さんは「ほんのり甘く、ショクショクした食感。南国系の風味が感じられ、おいしい。見た目もかわいい」。まずはペピーノ入りのアイスクリームを試す。漬物にも適しているとみて、農産物直売所に出荷するという。
 ナス科の植物。芹沢さんによると、1980年代に国内に入ったが広がらなかった。昨年、ペピーノを研究する東京農業大の高畑健教授の講演を聞いて関心を持ち、苗を譲り受けて栽培を始めた。
 生育環境はトマトと変わらず、御殿場の冷涼な気候にも合う。1年を通じて生産できる。「ヨーグルトの味付けやパイの材料にも使えそう」と芹沢さん。9月に再び苗を植える。需要が見込めれば、その後も生産を続ける考えだ。
 (御殿場支局・矢嶋宏行)

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞