生産能力120万台へ拡張 浜松進出のナブテスコ、2030年までに

 精密減速機の生産工場を浜松市北区に整備しているナブテスコの藤原利也取締役常務執行役員は22日、2023年9月の工場完成後、30年までにさらに拡張し、年間生産能力を120万台体制にする計画を明らかにした。

2023年9月に完成する浜松工場の運営体制などを説明する藤原利也取締役=22日、浜松市中区
2023年9月に完成する浜松工場の運営体制などを説明する藤原利也取締役=22日、浜松市中区

 同市内で開いた浜松商工会議所の講演会で述べた。工場の自動化率も高める考えで、藤原氏は「世界ナンバーワンのスマート工場を目指す」と強調した。
 ナブテスコは中大型産業用ロボットの関節などに使用する精密減速機で、世界シェア約6割のトップメーカー。浜松工場は津市と中国・常州に続き、同社3カ所目の生産拠点となる。
 既存2工場の生産は106万台(22年12月末見込み)で、今後の市場成長などを見据えて浜松市進出を決めた。工場内のデジタル化や自動化も推進し、将来的には加工ラインで95%、組み立ても92%の自動化率を目指す。
 藤原氏は同市周辺で素材や加工などのサプライチェーンの構築を図る意向も示し「品質やコストなどに優れたパートナーを募集している」と述べた。
 講演はオンラインと併用で会員ら約160人が聴講した。

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