記者コラム「清流」 本を選んで行政参加

 清水町は町内4書店と協定を結び、本に触れる機会づくりをしている。取り組みの一環で、書店が用意した約2800冊から町民が図書館に置きたい本を選ぶイベントを開催した。参加者は本を自由に見て回り、中身を確認しながら真剣にリクエストをした。
 子どもたちの楽しそうな姿を見て、たまらず私も参加させてもらった。無数の本からお気に入りを見つけようと内容を確かめる。しかし、多くの人が利用する図書館に置く本。趣味に走りすぎていいのだろうか、この本をみんなに読んでほしい-。税金で購入することを思い、責任を感じながらも2冊を選んだ。
 他者を意識すると本選びも慎重になった。だが、その思いやりが町民にとって身近な行政参加になっている気がした。
 (東部総局・山本萌絵佳)

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