静岡人インタビュー「この人」 まちづくりを行う一般社団法人「いちご」理事 藤井さやかさん(清水町)
自身が産後鬱(うつ)のようになってしまった経験から、2007年に「子育て応援サークルいちご」を立ち上げた。17年に10周年を迎え、公益的な事業の展開に際し、子育て支援やまちづくり活動を行う「一般社団法人いちご」設立。法人として17年に県知事褒章、22年にふじさんっこ応援大賞優秀賞を受賞。県内の地域に根付く人や体験を紹介するローカルサイト「ひととき百貨店」を運営。「ぬまづパンまるしぇ」等の沼津の商店街を会場にしたイベントも主催。沼津市出身。44歳。
―「子育て応援サークルいちご」を通じてのやりがいは。
「心が躍動する人との出会い。現在300組を超える親子が関わってくれている。自分のために始めた活動だったが、いつの間にか子育て中の親子の居場所になった。『いちごが子育ての支えになった』と言ってもらえると、幸せに感じる」
―15周年を迎えた「子育て応援サークルいちご」の抱負は。
「『やってみる』を重ねてきたことで宝物のような出会いと経験に巡り合えた。一期一会を大切に目の前の人を思いやり、出会えたことに感謝。面白がりながらできることを追求したい」
―「ひととき百貨店」で今後目指したい姿は。
「地域に眠っている文化や伝統、そのストーリーを取り上げ、生産者やお客様、そして私たち自身が『出会えて良かった』と言い合える関係を丁寧に紡ぐこと。日々の暮らしを豊かにし、この街に暮らす誇りと喜びを持つことにつながれば」
―地域への思いは。
「この街を大切に思う仲間や先輩に支えられて今がある。家族と共に幸せに歳を重ねていきながら、恩返しができる活動を続けられる自分でありたい」
(東部総局・小西龍也)