75歳上村さん(沼津)再び世界に挑む ホッケー1968年メキシコ五輪代表

 静岡県勢では唯一となるホッケーのオリンピアンが半世紀を経て、再び日の丸を付ける。1968年メキシコ五輪代表の上村幸夫さん(75)=県ホッケー協会顧問、沼津市=。19日に都内で開幕する60歳以上の国際大会「マスターズホッケーワールドカップ(W杯)」に、75歳以上の日本代表として出場する。

マスターズホッケーワールドカップに出場する上村さん=清水町
マスターズホッケーワールドカップに出場する上村さん=清水町

 沼津東高で競技を始め、「当時のOBに『五輪を狙えるぞ』と言われその気になった」。明治大に進み1年から日本代表でアジア大会に出場。同大会3位でメキシコ五輪の切符をつかみ、本大会はFWとして白星にも貢献した。日本男子の五輪出場はその後、昨年の東京五輪まで53年間の時を要することになる。
 大学で現役に一区切りを付け、その後は審判などで競技に携わってきた上村さんが再びスティックを握ったのは60代後半。慶応大のOBクラブに参加し、ホッケーを楽しんできた。その時期に2年に1度のマスターズW杯の日本開催が決定。代表チームに応募し、選考会を経て選ばれた。
 今回の代表チームで五輪経験者は上村さんだけ。「70歳以上同士のプレーなんて、現代ホッケーと比べたらスローモーションのようなもの」と笑いつつも情熱は往年のままだ。レジェンドは「同年代の世界のチームがどんなホッケーをするのか楽しみ」と胸を高鳴らせながら開幕を待つ。

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