スズキ 富士宮のバイオマス発電に出資 知見をインド事業に活用へ
スズキは２１日、牛ふんを利用したバイオマス発電事業を展開する富士宮市の合同会社「富士山朝霧Ｂｉｏｍａｓｓ（バイオマス）」に出資したと発表した。出資額は非公表。スズキは出資を通じて同社から得る知見を、進出先のインドで始めた牛ふんに含まれるメタンから自動車用燃料の精製を目指す実証事業に生かす。
富士山朝霧バイオマスは、地元の酪農家や農家から回収した牛ふんを発酵させてバイオガスを精製し、同ガスを燃料に朝霧バイオマス発電所で発電する。経済産業省のＦＩＴ（固定価格買い取り制度）認定を得た上で、本格稼働と売電を予定している。発酵の過程で生じる消化液も有機肥料として販売する。２０２１年に設立された合同会社への出資はスズキを含め３社となった。
スズキは８月、インド政府関係機関の全国酪農開発機構（ＮＤＤＢ）と覚書を締結し、牛ふんを活用したバイオガス事業化に向けた実証を始めた。子会社のマルチ・スズキが乗用車市場シェアトップを握る同国で現地のカーボンニュートラルに寄与するのが狙い。
いい茶0
