大規模乳牛牧場が開所 湖西、大型搾乳機「ロータリーパーラー」で作業効率化 就農希望者の育成も

 静岡県内最多の約千頭の乳牛を飼育する予定の満咲(まんさく)牧場(湖西市太田)は22日、同牧場で開所式を行った。大型機械で効率化した大規模飼育を行い、若い就農希望者の育成につなげる。

搾乳の効率化のため導入した「ロータリーパーラー」=22日午前、湖西市太田
搾乳の効率化のため導入した「ロータリーパーラー」=22日午前、湖西市太田
乳牛千頭を飼育する予定の満咲牧場の牛舎
乳牛千頭を飼育する予定の満咲牧場の牛舎
搾乳の効率化のため導入した「ロータリーパーラー」=22日午前、湖西市太田
乳牛千頭を飼育する予定の満咲牧場の牛舎

 浜名酪農業協同組合(浜松市東区)の組合員や酪農業者が出資した。知波田肥育牛団地跡地の約2万2千平方メートルに牛舎や搾乳施設、ふん尿処理施設を整備した。総事業費は約30億円。
 大型の搾乳機械「ロータリーパーラー」を採用。同牧場によると、県内での導入は初めて。一度に40頭の搾乳が可能で、作業人数や時間を削減できる。大規模飼育によって採算が見込めるという。
 分場(湖西市大知波)の200頭と合わせ、県内最多の飼育規模にする計画。現在は約250頭で、来年夏ごろまでに順次増やす。
 従業員は今後約50人になる予定。後継者不在に悩む牧場の経営継承につながるように、就農希望者が実務経験を積む場としても期待する。
 式には関係者約120人が出席した。浜名酪農業協同組合長も務める満咲牧場の伊藤光男会長(68)は、酪農家が減っている厳しい現状を踏まえ「酪農業には雇用型の牧場が必要。誰でも働ける環境にして人材を育てたい」とあいさつした。
 

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞