軽EVの開発技術解説 浜松で日産技術者が講演

 浜松地域イノベーション推進機構次世代自動車センター浜松(浜松市中区)はこのほど、次世代自動車の技術動向講演会を同区で開いた。脱炭素化が加速する中、日産自動車の技術者で、環境負荷低減や経済性で注目される軽EV(電気自動車)「サクラ」のパワートレイン開発を担う辻俊孝氏が基調講演し、コンセプトや技術開発の特徴を解説した。

軽EV「サクラ」の技術について解説した辻俊孝氏の基調講演=浜松市中区
軽EV「サクラ」の技術について解説した辻俊孝氏の基調講演=浜松市中区

 辻氏は、サクラを同社EVのエントリー普及モデルと紹介。「リーフ」の開発技術を活用し、滑らかで力強い加速と高い静粛性を実現したほか、20キロワット時のリチウムイオン電池を床下に搭載して広い室内空間を確保した試みなども説明した。
 地元に拠点を置くスズキも軽EV開発を加速している。望月英二センター長は「軽自動車部品を製造するものづくり中小企業にとって、軽EVパワートレインの仕様や性能に関する情報は今後のビジネス上非常に重要。次世代自動車に関連する開発テーマを見つけてほしい」と呼びかけた。
 次世代自動車に関連する独自の部品や製品開発に先行的に取り組む会員企業5社の技術発表も行った。会員企業106社から約180人が聴講した。

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