商品発信基地を港町に 焼津冷蔵(焼津市) 原崎太輔社長【キーパーソン】

 1966年に創業し、サバ、穴子、ウナギの加工販売を手がける。これまで主にメーカーに材料を供給していたが、コロナ禍を機に2年前からサバずしの自社での製造、販売を展開。2023年夏には一大販売拠点を小川漁港(焼津市)の旧魚市場跡地に設置する計画が進んでいる。新拠点の計画や今後の経営方針を聞いた。

原崎太輔社長
原崎太輔社長

 ―新拠点の詳細は。
 「小川漁業協同組合から譲ってもらった魚市場の跡地にサバずしを中心とした販売拠点を設ける。サバずしの製造部門も本社工場から新拠点に移すつもり。製造過程は外から見えるような仕掛けを施したい。漁港が近くてロケーションとしては抜群。港町の雰囲気を味わいながら、自社商品の発信基地にしたい」
 ―コロナ禍で業績はどうだったか。
 「これまで主に関西圏で販売されている柿の葉ずしやサバずし向けに材料を供給していたが、コロナ禍を機に需要が激減した。巣ごもり需要の高まりをとらえ、スーパー向けに販売を切り替えて、しのいでいたが、2年前からオリジナル商品の製造販売に踏み切った。
 ―昨年秋からマルシェに力を入れるようになった理由は。
 「対面販売を通して、お客さまの声を直接聞ける機会が得られること。『箱に貼っているシールが邪魔で開けにくい』といった意見は早速商品改善につなげていく。水産業者に限らないさまざまな仲間が集まってくるのも魅力。港町小川の活性化に少しでもつながればと考えている」

 はらざき・だいすけ 2004年に入社。営業部長、専務を経て、18年に社長就任。44歳。

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