移動手段から旅の目的へ 地方鉄道、コロナ後の姿探る 富士でイベント
地方鉄道の未来を考える「地方鉄道サミット」と「地方鉄道フェア」が26日、富士市のふじさんめっせで開かれた。鉄道模型などが並んだ会場は鉄道ファンら4千人でにぎわい、鉄道5社の経営者らが新型コロナウイルス収束後の存続を懸けた取り組み目標を語り合った。
サミットには富士市の岳南電車(通称・岳鉄)のほか、銚子電気鉄道(千葉県)、水間鉄道(大阪府)、富士山麓電気鉄道(山梨県)、明知鉄道(岐阜県)の経営者らが登壇し、観光運行や商品開発など傾注する事業を紹介した。各社は古い車両でゆっくりと自然を楽しむ運行が魅力と意見が一致。その上で「移動手段を超えて旅の目的の一部になれるよう、自由で大胆な企画を実行していこう」とうなずき合った。
地元の鉄道愛好家でつくる「フジレールクラブ」のミニ電車に乗車でき、親子連れが約30メートルの運行を楽しんだ。鉄道約10社のグッズや中部地方の駅弁が購入できるブースには来場者の行列ができた。