静岡人インタビュー「この人」 日本とモルディブをつなぐ団体の代表 サウドラ アハメッドさん(清水町)

 日本と、インド洋に浮かぶ島国モルディブ共和国をつなぐ非営利団体「モルディブ ジャパン ネットワーク」で、モルディブ側の代表を担う。清水町出身の妻と運営する。町の生徒とモルディブの中学生らを結ぶオンライン交流会を町に働きかけ実現させ、現在も取り組んでいる。同国第二の都市アッドゥ出身。41歳。

サウドラ アハメッドさん
サウドラ アハメッドさん

 -団体の活動内容は。
 「日本にモルディブと結ぶ団体はほとんどなく、2008年の立ち上げ以降、フェイスブックに寄せられる多種多様な相談に対応している。15年には、きれいな水の大切さを伝えようと現地108の学校などに浄水器を贈った。活動は大使館に報告し、情報共有している」
 -オンライン交流会の手応えは。
 「子どもたちがモルディブに興味を持ってくれた。国同士のギャップを新鮮に受け入れていた。海面上昇で『沈んでしまう国』としての理解も深まり、地球温暖化を自分事のように捉えてもらえたと思う。外国人を前にしても、伝えようとすれば伝わるという成功体験になった」
 -モルディブの魅力と課題は。
 「人の温かさが魅力的。モルディブには千を超える島々があり、リゾート以外の顔も持つ。国の収入の大部分をリゾート事業が占めている。小さい島の発展のため、第1次産業を盛んにすることを望んでいる」
 -今後の活動は。
 「日本から漁業や農業の知識を持つ人をインターンシップとして招き、技術指導をしてほしい。ハイレベルな観光業を体験してもらうのも良いと思う。交流は両国にとってよい影響をもたらす。アッドゥを清水町の姉妹都市にしたいと思っている」

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