情熱のハゼ研究者 上皇さま 緻密な論文、関連標本 静岡・地球環境史ミュージアムで展示、2月5日まで

 ハゼの研究者として知られる上皇さまの研究成果を紹介する展示「上皇陛下と『ハゼ学』」が、静岡市駿河区のふじのくに地球環境史ミュージアムで公開されている。発表された学術論文の別刷りや研究対象にした種類のハゼの標本など約30点を展示している。

上皇さまの研究を紹介する「上皇陛下と『ハゼ学』」の展示=21日、静岡市駿河区のふじのくに地球環境史ミュージアム
上皇さまの研究を紹介する「上皇陛下と『ハゼ学』」の展示=21日、静岡市駿河区のふじのくに地球環境史ミュージアム

 上皇さまはご結婚後の1960年に本格的な研究を開始した。皇居の生物学研究所などを拠点にしている。これまでにハゼの分類や系統、形態など49編の論文や著書を発表された。
 展示はその意義などをパネルで説明。67種を比較した初の論文「ハゼ科魚類の肩胛(けんこう)骨について」(63年)や、ハゼに関する解説文を担当された「日本産魚類大図鑑」(84年)などを紹介している。
 同ミュージアムの渋川浩一教授(53)が同様にハゼを研究している縁で企画した。渋川教授は「ご研究が緻密で、突き詰める姿勢が論文に表れている。年齢を重ねても情熱を持ち続けておられるのがすごい。これからもご研究を楽しんでいただきたい」と話す。
 来年2月5日まで。12月26日~1月1日と毎週月曜は休館。

 

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