生活報道部 山本淳樹
やまもと・あつき 1974年、神奈川県生まれ。98年入社。社会部、蒲原支局、東部総局、熱海支局、政治部、浜松総局、文化生活部で取材をしてきました。2023年2月に発足した生活報道部に。趣味は本屋巡り。生活者の視点を常に大事にしたいです。
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鉄道×自転車 輪行 気ままに遠くまで 掛川、森巡るガイド旅【しずおかアウトドアファン】
サイクリングは徒歩に比べて遠くまで移動できるのが長所だが、一日に自走できる距離には限界がある。そんな時に選択肢となるのが、列車や電車などの公共交通機関に自転車を持ち込んで乗車する「輪行」だ。日程や体力に合わせて上手に取り入れれば、行動範囲は大きく広がる。4月下旬に中東遠地域で行われたイベント「ゆるゆる遠州ガイドライド」(実行委主催)で、鉄道での輪行旅の魅力に触れた。(生活報道部・草茅出、山本淳樹) 同イベントで輪行を含むコースを採用したのは「森町三昧[ざんまい]! 美味[おい]しい小京都を巡る自転車&鉄道の旅」。地元ガイドの案内で、県内外から参加した11人が掛川市役所を出発した。同市と「
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中東遠でゆる~く自転車旅 「ガイドライド」掛川からスタート 景色や銘菓楽しみながら
地元ガイドと一緒に自転車の旅を楽しむ「ゆるゆる遠州ガイドライド」(実行委主催)が20日、掛川市を中心とする中東遠地域で始まった。21日まで。 掛川市役所をスタート・ゴールとする全6コースを設定した。森町まで足を延ばして天竜浜名湖鉄道に自転車ごと乗って戻るコースは、高低差が比較的小さく初・中級者向け。参加者は途中で小国神社を参詣したり地元銘菓を味わったりしながら、約40キロのサイクリングを楽しんだ。 初日は計約80人が参加した。静岡市葵区の会社員藤原明日香さん(24)は「自転車に乗るのは久しぶりだが、慣れてきたら街並みも楽しめた。地元の人があいさつを返してくれてほっこりしました」と話した。
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10日に「静岡マラソン」 静岡市内コース周辺で交通規制
「静岡マラソン2024」が10日に開催されるのに伴い、静岡市内のコース周辺は同日朝から、交通規制が実施される。 マラソンは午前8時20分に市役所静岡庁舎前をスタート。駿府城公園周辺は早い所で同4時から規制する。時間帯により、コースになる北街道、流通センター通り、麻機街道、本通、安西通り、国道150号の一部や、静清バイパスの一部インターチェンジなどに車両が進入できなくなる。フィニッシュのJR清水駅東口周辺の道路も午後5時まで規制する。 市内を走るしずてつジャストラインの路線バスは一部が迂回(うかい)運行したり、運休したりする。 問い合わせは大会に関しては実行委事務局<電054(251)3
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記者コラム「清流」 現金払いで「負担」実感
よく行く食品スーパーで突然、電子決済ができなくなった。どうもクレジットカードに「エラー」があるらしい。慌ててカード会社の窓口に電話をかけた。 調べてもらうと、要は自分の不手際と分かった。銀行口座の残高不足が原因で、カードが一時的に使えなくなっていたのだった。 しばらくは現金で支払うことにした。すると、財布の中身が見る見る減っていく。電子マネーの便利さに知らぬ間に慣れきって、「お金を使う」感覚が薄れていたと思い知った。 昨年の値上げラッシュに続き、物価高は現在進行形だ。静岡市内の店でも、以前に比べ値札がはっきり変わった商品が少なくない。実入りが増えないまま対抗するには、まずは財布のひもを
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富士山バックに滑走 スノーパークイエティ(裾野市)、「日本一早いオープン」人気【しずおかアウトドアファン】
本格的な冬の到来とともに、ウインタースポーツに関する話題も多く聞こえてくるようになった。温暖で降雪の少ない本県では、スキー場は2施設と貴重な存在だ。「スノーパークイエティ」(裾野市須山)と「リバウェル井川スキー場」(静岡市葵区井川)を訪ね、今冬の様子を聞いた。 「日本一早くオープンする屋外スキー場」。イエティを語る上で欠かせないのが、このキャッチフレーズだ。1999年から25年間続く記録で、今季も昨年10月20日に営業を開始した。初日は、シーズン入りを待ちわびたスキーやスノーボードの愛好者でにぎわう様子が話題になった。 成人の日の8日。スキーヤーらは間近にそびえる富士山の雄姿を横目に
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スキーやスノボ初滑り リバウェル井川(静岡市葵区)冬季営業開始
静岡市葵区井川の市営スキー場「リバウェル井川」が20日、冬季の営業を開始した。初日は雪が降りしきる中、オープンを待ちわびた利用者がスキーやスノーボードを楽しんだ。 標高1400メートル付近にある市内唯一のスキー場。長さ約300メートルのスキーゲレンデに立ったスキーヤーは、雪の感触を確かめるように繰り返し滑走した。市内ではめったにできない雪遊びに興じる親子連れの姿もあった。 当初は昨年12月中旬にオープン予定だったが、雪不足で2度延期。懸命の造雪作業を経てこの日のオープンにこぎ着けた。3月10日まで休まず営業する。営業時間は午前8時から午後5時まで。
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自然の中でRCカー 新たな遊び方、愛好者ら満喫 沼津でイベント【しずおかアウトドアファン】
子どもから大人まで幅広い層に人気がある電動の小型無線操縦車(RCカー)。野外での活動に組み込んで、レースとは違った遊び方をする人たちが増えている。豊かな自然の中で走らせる催し「RCアウトドアフェス」が11月下旬、沼津市の愛鷹運動公園内で開かれ、各地から訪れた愛好者らが持ち込みやレンタルのRCカーで楽しんだ。 悪路も何のその。RCウオークを楽しむ愛好者ら=11月下旬、沼津市 RCカーの新たな楽しみ方を提案しようと、大手メーカーのタミヤ(静岡市駿河区)、販売店「BLOCK[ブロック]HEAD[ヘッド] MOTORS[モータース]」などが主催した。会場は森林の中にある複合宿泊施設「インザパ
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記者コラム「清流」 趣味持つ人は格好良い
「格好良い」という言葉が文字通り当てはまる人たちとの出会いが、このところ続いている。その多くは自分とほぼ同じ世代だ。 二輪車ツーリングの取材で話を聞いた浜松市の50代女性ライダー。驚いたことに、オートバイの免許を取ったばかりだとか。「若い時に断念したことをやってみよう」。そう思い立って挑戦し、仲間と走りを楽しんでいる。バイクウエアに身を包んでマシンを操る姿が、輝いて見えた。 他にも、趣味として新しいことを始めた人が目立つ。年齢を重ねて暮らしにゆとりができたことや、新型コロナウイルス禍で在宅時間が増えたことが契機になっているようだ。 仕事や日常生活を離れて好きなことに打ち込む。実に格好良
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ガイドと巡る“ディープな伊豆” サイクリングイベント・いずかのライド 地元グルメ パワーの源に【しずおかアウトドアファン】
伊豆半島の中央部に位置する伊豆の国市と周辺地域は、狩野川をはじめとする自然景観や土地に根ざした食、歴史を感じられるさまざまな史跡など見どころの宝庫だ。10月下旬~11月中旬に全3回の自転車ツアーを実施した「伊豆狩野川ガイドサイクリング(いずかのライド)」の初回に同行し、地元在住のガイドが紹介する“ディープな伊豆”に触れた。 (生活報道部・草茅出、山本淳樹) 初回は「満腹つまみ食いグルメと雄大な大自然を満喫する伊豆市ツアー」。県内外から参加した12人が約35キロの道のりに挑戦した。数人のグループごとにガイドが付き、立ち寄り先の情報や地域の歴史、地形の成り立ちなどを
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身近な公園に多様な野鳥 浜松 探鳥会で自然に親しむ【しずおかアウトドアファン】
自然豊かな環境に恵まれた静岡県内は、バードウオッチングが盛んだ。中でも県西部地域の浜名湖周辺は、水辺の鳥にも山野の鳥にも出合うことができる。湖に面した浜名湖ガーデンパーク(浜松市西区)で3日に開かれた探鳥会は、都市公園の中にもかかわらず多くの野鳥が確認され、参加者を楽しませた。 ガーデンパークが主催した「秋のバードウォッチング」。市民ら約40人が双眼鏡やカメラを手に集まった。ガイドを務めたのは、県西部で活動する「日本野鳥の会遠江」のメンバー。バードウオッチング初心者のグループは、副代表・事務局長の松岡弘起さん(61)が案内した。 都市公園のガーデンパークは、敷地のほぼ中央部を東西に水路が
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“バイクのふるさと” 浜松をツーリング 絶景、メーカーゆかりの施設も【しずおかアウトドアファン】
浜松市と周辺地域は浜名湖や中田島砂丘、天竜区の中山間地域など風光明媚[めいび]な観光地を数多く抱え、バイクツーリングを楽しむ県内外のライダーから人気が高い。世界的な二輪車メーカーのスズキ、ホンダ、ヤマハ発動機の3社が創業した“バイクのふるさと浜松”で絶景やものづくりの歴史に触れられるスポットを探した。 浜松市天竜区春野町のシンボル「大天狗[てんぐ]面」。縦8メートル、幅6メートルと天狗面としては日本一の大きさを誇り、9月下旬の週末は多くのライダーや行楽客が訪れた。 菊川市の会社員大塚アレシャンドレさん(50)は妻ナオミさん(53)とホンダの大型バイクに2人乗り
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老朽化 消えゆく「戦争遺跡」 静岡・歩兵第34連隊 最後の施設解体【戦後78年 しずおか】
戦後78年がたち、戦争の記憶を伝える「戦争遺跡」が少しずつ姿を消している。旧陸軍の歩兵第34連隊(静岡連隊)が置かれた静岡市では今年、連隊関連の最後の建物だった旧訓練施設が解体された。戦争の悲惨さを感じさせる「実物」が消失することにより、記憶の継承を危ぶむ声が上がっている。 今年6月に解体されたのは「陸軍静岡練兵場訓練講堂」。1936年建築の木造平屋建て約50平方メートルの建物で、練兵場があった葵区城東町の住宅地の一画に残っていた。戦時中に兵器として使われた毒ガスに対応する訓練用の施設。建物の内部に催涙ガスをたき、連隊の兵士が防毒マスク装着を訓練したとの証言が残る。 戦後、練兵場跡地には
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火を使わないEVキャンプ 掛川・ならここの里でイベント
電気自動車(EV)を活用して「火を使わないキャンプ」を楽しむ催しが6日、掛川市居尻のならここの里キャンプ場で始まった。全国各地から集まった約30人が、EVの電気による調理やゲームを体験した。7日まで。 参加者はオートキャンプサイトに集合。自分や仲間のEVから電源をとり、ホットプレートや電子レンジ、コーヒーメーカーなどを作動させて温かい食事をとった。車のトランク部分に置いたゲーム用パソコンを前に、野外でのeスポーツも楽しんだ。衛星通信システムを使用すれば、オンラインでeスポーツも楽しめるという。 現代自動車のEV「IONIQ5(アイオニックファイブ)」などに乗る愛好者グループが主催。屋内と
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キノコ 宝探し気分で探索 静岡県立森林公園探索【しずおかアウトドアファン】
突然出現 出合いが魅力 日本国内に4000~5000種類が自生しているといわれるキノコ。その姿形や生態は多種多様で、野山を探し歩いて観察や写真撮影を楽しむ人も多い。県内のキノコ愛好者でつくる「静岡木の子の会」が6月下旬、浜松市浜北区の県立森林公園で開いた探索会には、一般も含めて約30人が参加。自然の中で夏のキノコ探しを楽しんだ。 梅雨の晴れ間の日曜午前。野鳥のさえずりが絶え間なく聞こえる。アカマツや広葉樹の森が広がる公園内の遊歩道を、同会の会員らが地面を見渡しながら進んだ。会員の腕には「調査員」の腕章。キノコ狩りではなく、調査目的で特別な許可を得た探索だ。 会員によれば、キノコが見つ
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静岡・さんかく山 レンタル品充実、サウナも【キャンプ場だより】
静岡市の市街地から車で約20分、山の中でありながら、気軽に来ていただける場所にあります。初心者でも安心してキャンプを楽しめるように、レンタル品を充実させています。テント、たき火台、薪、炭など必要な物を用意し、キャンプ用品を持たない方もここでキャンプを始めることができます。 場内の5サイトのうち、特に人気があるのは犬とキャンプができる「ドッグランサイト」と、森の中のキャンプを体感できる「しんりんサイト」。昨年の夏からはバレルサウナを導入し、サウナを楽しみに来るお客さまも増えてきました。 また、家族連れが多いのも特徴で、子ども向けのワークショップを開いています。バードコールや風鈴などの
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毛無山(富士宮市、山梨県身延町) 金採掘でにぎわった登山道【山ある記】
毛無山(1964メートル)は富士山の西、山梨県境の天子山地の最高峰で、日本二百名山、山梨百名山に指定されている。武田信玄の時代には金の採掘でにぎわった麓からの登山道がある。 最近有名になったふもとっぱらキャンプ場の先、山の南麓を半周するように東海自然歩道が整備されている。この場所と西のA沢貯水池付近に立派なトイレがある。ここから左折すると西端に駐車場がある。 登山道に入ると、神社と金鉱石を砕いた機械の残骸が見られる。道は枯れ沢を渡り、尾根道と沢道に分かれるが、金山沢の道は崩落した部分もあり危険で、尾根道を登るべき。不動の滝を見て中間地点には遭難事故発生時に備えたヘリコプターのつり上げ場
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キャンピングカー 気ままな旅 楽しみ方 ユーザーに聞く【しずおかアウトドアファン】
好きな時に、好きな場所へ行き、寝泊まりする。そんな気ままな旅を楽しめ、アウトドアとの相性も良いキャンピングカーが人気だ。新型コロナウイルス禍で「密」を避けたレジャーが好まれたのも一因。どんな楽しみ方をしているのか、ユーザーに聞いた。 軽キャンパー コンパクト、普段使いも RVパークを使って軽キャンパーの旅を楽しむ平嶋さん夫妻=静岡市清水区のトライアルパーク蒲原(画像の一部を加工しています) 静岡市清水区の富士川河口近くにある「トライアルパーク蒲原」。6月初めの日曜日の夕方、南伊豆町の平嶋裕二さん(47)、望美さん(51)夫妻のキャンピングカーが到着した。受付で手続きを済ませ、車中泊が
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珍しいキノコあったかな 静岡木の子の会、浜北・森林公園で探索会
静岡木の子の会は25日、キノコ探索会を浜松市浜北区の県立森林公園で開いた。特別に許可を得て実施する調査活動の一環で、会員や一般参加者がキノコの標本を採取し、観察した。 ビジターセンター「バードピア浜北」に集合した約30人が、周辺でそれぞれにキノコを探し歩いた。遊歩道沿いの斜面や木の根元近くなどに生えたキノコを発見すると、写真を撮ったり図鑑と見比べたりした。 約2時間の探索で、珍しいアンドンタケ、高さ約40センチのハイカグラテングタケなど約40種類の標本が集まり、同定会でキノコに詳しい会員が解説した。 同会は毎年この時期に同公園で探索会を続けている。小倉辰彦会長は「夏のキノコが出る時期だ
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キャンピングカー80台集結 ツインメッセ静岡、アウトドア製品も
「ふじのくにキャンピングカー&アウトドアショー」(実行委員会主催)が3日、静岡市駿河区のツインメッセ静岡で始まった。多種多様なキャンピングカーを展示し、その魅力を伝える。4日まで。 県内外のメーカーや販売店が出展し、会場には計80台が集まった。大人数が乗れる大型車両から乗用車でけん引するトレーラー型、ワゴン車や軽乗用車を改造したタイプまで、さまざまな車が並ぶ。用途や予算に応じた車両を探せるとあって、来場者は展示車両の中に入るなどして居心地を確かめた。 寝袋やランタンといった車中泊に使えるアウトドアグッズも販売。人気アニメ「ゆるキャン△」のグッズコーナーもあり、多くの来場者でにぎわいを見せ
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牧之原市史料館【美と快と-収蔵品物語(57)】
江戸時代に相良藩が置かれた牧之原市相良の地。幕府の中枢で活躍した田沼意次(1719~88年)は、相良藩主として城下町を整備した。江戸詰めの意次がこの地を踏んだのは80(安永9)年4月のわずか10日間ほどで、その後に失脚したが、地元に残した足跡は大きい。市史料館の収蔵品は、「郷土の偉人」に対する住民の敬愛の思いを物語る。 浮かぶ 意次の人物像 田沼意次と聞けば、その優れた政治手腕を認めながらも、同時に「賄賂政治」を連想する人が少なくない。しかし、実力者に毀誉褒貶[きよほうへん]は付きもの。「金権政治家」のイメージにとどまらない人物像が、書物から浮かび上がる。 「相良海老[えび]」は、江