全面開館目前 静岡市歴史博物館 家康の一生、駿府の実像に迫る

 静岡市は12日、市歴史博物館(同市葵区)が13日に全面開館するのを前に、施設内部の展示を報道関係者に公開した。「静岡発展のキーマン」と位置付ける徳川家康や、町の基礎を築いた今川氏にまつわる資料を中心とした展示で、戦国時代以降の駿府・静岡の歴史や文化を発信する。

実物を忠実に復元した「紅糸威腹巻」の模造品(手前)など徳川家康の人物像に迫る展示=12日午後、静岡市葵区の市歴史博物館
実物を忠実に復元した「紅糸威腹巻」の模造品(手前)など徳川家康の人物像に迫る展示=12日午後、静岡市葵区の市歴史博物館
東海道のにぎわいを今に伝える「東海道図屏風(マッケンジー本)」の展示=12日午後、静岡市葵区の市歴史博物館
東海道のにぎわいを今に伝える「東海道図屏風(マッケンジー本)」の展示=12日午後、静岡市葵区の市歴史博物館
実物を忠実に復元した「紅糸威腹巻」の模造品(手前)など徳川家康の人物像に迫る展示=12日午後、静岡市葵区の市歴史博物館
東海道のにぎわいを今に伝える「東海道図屏風(マッケンジー本)」の展示=12日午後、静岡市葵区の市歴史博物館

 市中心部の駿府城公園沿いの旧青葉小跡地に整備した同館。昨年7月のプレオープンに続いて公開を始めるのは2、3階の展示室で、資料計約130点が並ぶ。生涯の3分の1を駿府で過ごした家康の一生を紹介。「首都」駿府で進めた諸外国との「大御所外交」など、一般にあまり知られていない家康像を提示した。
 元服の際に今川義元から贈られたとされるよろい「紅糸威腹巻(くれないいとおどしはらまき)」の復元模造品を常設展示する。職人の手で実物を忠実に再現し、当時の鮮やかな姿を伝える。江戸時代前期の屏風(びょうぶ)「東海道図屏風(マッケンジー本)」は、モニターの操作で部分拡大して見られるようにした。駿府城下町の様子や、明治維新以降の静岡の歩みなどを紹介するコーナーもある。
 中村羊一郎館長は「静岡市民が待望していた歴史博物館。内容の充実にも市民の力を合わせ、静岡の未来を考える出発点として十分に活用していただきたい」と述べた。
 13日は午後2時から一般公開する。開館記念企画展「徳川家康と駿府」を2月26日まで開催する。「東海道図屏風」は1月28日まで展示する。
 

家康がよく分かる ドラマももっと楽しくなる
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