「するがの極」400トン目標 JAふじ伊豆(沼津市)/藤沼和明常務理事【キーパーソン】

 旧JAなんすんがブランド化したコメ「するがの極(きわみ)」の生産者や収量が増加している。今年4月の県東部8JAの合併で管内が広がったことによる新たな戦略や展望を聞いた。

藤沼和明常務理事
藤沼和明常務理事

 ―「するがの極」の経緯や特徴は。
 「2016年に沼津市大平地区で品種『きぬむすめ』の試験栽培が始まったのがきっかけ。沼津、裾野、長泉、清水の2市2町で生産された『きぬむすめ』のうち、食味値77点以上の一等米を17年度に名付け、ブランド化した。炊きあがりの色つやが良く、冷めても甘みが持続するのが特徴。19年には行政と推進協議会も組織し、学校給食で提供するなど、連携して普及に取り組んでいる」
 ―今年は「するがの極フェス」と題したキャンペーンを展開した。
 「沼津を舞台にした人気アニメ『ラブライブ!サンシャイン‼』とタイアップした新たなパッケージを作製した。通販の売り上げも好調で交流サイト(SNS)での投稿も話題になっている。若い世代が米のおいしさを知るきっかけとなってほしい」
 ―今後の展望は。
 「17年度は生産者5人、収量2・3トンだったが、22年度は84人、158・3トンまで増加した。合併を機に近隣市町での作付けを増やし、26年度には収量400トンを目指したい。今後も巡回指導を続け、生産者の熱意と技術を維持、向上させていく。JAとしても収量の増加とともに、販売力を向上させていきたい」

 ふじぬま・かずあき 1977年、旧三島農協入り。旧JA三島函南代表理事組合長を経て、2022年4月から現職。67歳。

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