全国のだるま 富士に集結 日本三大市「毘沙門天大祭」30日まで

 日本三大だるま市に数えられる「毘沙門天(びしゃもんてん)大祭」が28日、富士市今井の毘沙門天妙法寺で始まった。全国のだるま店約40店が境内に軒を連ね、多くの参拝客が疫病退散や景気回復を願ってだるまを買い求めた。周辺道路には露店約150店が並び、新型コロナウイルス禍で失われていた縁日の雰囲気が戻りつつある。30日まで。

好みのだるまを探す参拝客ら=富士市今井の毘沙門天妙法寺
好みのだるまを探す参拝客ら=富士市今井の毘沙門天妙法寺

 店頭には富士市の特産でひげが控えめな「鈴川だるま」を中心に全国各地のだるまが並び、店員の威勢の良い声が飛び交う。参拝客はだるまを手に取って表情を見比べ、気に入った物を買った。会社と自宅用に大小四つを購入した富士宮市の佐野治彦さん(76)は「コロナ禍と物価高騰どちらも収まってほしい」と願いを込めた。
 大祭は旧暦の1月7~9日に合わせて毎年開催してきたが、2021年は中止、22年は規模を縮小して開催した。ことしは飲食などの露店が周辺道路に出店する従来の形式に戻した。期間が週末と重なり、同寺はコロナ禍以前に迫る20万人ほどの人出を見込む。
 高橋尭薫住職は「たくさんの人に福が届くように祈っている」と話した。

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