弥生時代の木棺初公開 静岡・登呂博物館 副葬品130点も展示

 弥生時代の墓や埋葬方法を紹介する特別展「静岡に眠る弥生時代の開拓者」が25日、静岡市駿河区の登呂博物館で始まった。5月21日まで。

弥生時代の墓や埋葬方法を紹介する特別展=静岡市駿河区の登呂博物館
弥生時代の墓や埋葬方法を紹介する特別展=静岡市駿河区の登呂博物館

 登呂遺跡の母村とみられる有東遺跡(同区)の墓跡から出土した木棺を初公開している。鷹ノ道遺跡(同区)や瀬名遺跡(同市葵区)で見つかった底部に穴を開けて副葬品として用いた土器など計約130点も展示している。
 登呂遺跡では墓が見つかっていないのに対し、周辺では墓跡や人骨が出土している。会場では時期別に市内外の墓跡の発見例を比較することで、静岡平野を開拓した人々の精神世界と社会の変化を読み取れるように展示構成の工夫も施した。
 三重県から帰省中に来館した宮原啓太さん(26)は「実家の近所から墓が見つかっていることを初めて知ることができた」と話した。
 3月5日午前9時半~午後4時10分、関連シンポジウム「弥生時代墓制の変化と社会」(県考古学会主催)を同博物館で開く。参加無料で定員90人。希望者は直接会場へ。

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