タンザニアで二輪配送事業 ヤマハ発子会社が実証実験

 ヤマハ発動機は28日、東アフリカ・タンザニアで二輪車を使った「ラストマイル配送」の事業化に向けた実証実験を始めたと発表した。途上国の購買力向上に伴う配送需要の取り込みを狙うとともに、職業ドライバーの雇用創出など社会課題の解決につなげる新規事業に位置付けた。

タンザニアでヤマハ発動機子会社が実証実験を展開するラストマイル配送のドライバー
タンザニアでヤマハ発動機子会社が実証実験を展開するラストマイル配送のドライバー

 同じ東アフリカのウガンダで同様の事業を行う子会社のクーリメイト(磐田市)が、スタートアップ企業のWASSHA(ワッシャ、東京都)と協業する。ワッシャは、現地の小型日用品店「キオスク」のネットワークを生かし、未電化地域向けの電力サービス事業を展開している。
 タンザニアでは、電子商取引(EC)ビジネスが拡大している一方、代引き決済が主流で住所システムがないなど、物流面での課題が多い。実証実験では、二輪車を使ってEC商品などを届けることで、都市部の交通渋滞を回避する。荷物や代金の流れを追跡したり、宅配履歴を蓄積して配送を効率化したりするシステムを導入した。キオスクでの商品の受け取りサービスや電子マネー決済の活用も図る。
 実証実験は6月末まで。ビジネスモデルを確立し、ケニアなど東アフリカで横展開することも検討している。

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