次世代車、独自技術PR 静岡県内企業が活用法提案 自動車技術展 26日まで

 国内最大規模の自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展2023」(自動車技術会主催)が24日、横浜市のパシフィコ横浜で始まった。県内に本社や拠点を置く企業など国内外の499社・団体が出展。電気自動車(EV)をはじめ、次世代自動車や変革期の社会に対応する独自技術を発信している。26日まで。

ジヤトコが展示した軽自動車などに対応する「eアクスル」(右)=24日午後、横浜市のパシフィコ横浜
ジヤトコが展示した軽自動車などに対応する「eアクスル」(右)=24日午後、横浜市のパシフィコ横浜
コンセプトブランド「αlive」に関連した開発モデルが並んだヤマハ発動機ブース
コンセプトブランド「αlive」に関連した開発モデルが並んだヤマハ発動機ブース
ジヤトコが展示した軽自動車などに対応する「eアクスル」(右)=24日午後、横浜市のパシフィコ横浜
コンセプトブランド「αlive」に関連した開発モデルが並んだヤマハ発動機ブース


 自動車用変速機メーカーのジヤトコは開発中のEV向け駆動ユニット「eアクスル」2種類を初公開した。佐藤朋由社長は「電動化の加速で小型から大型までラインアップが広がる。培った技術を生かし、多様な社会ニーズに応えていく」と強調。軽自動車や小型車を想定したeアクスルはノートパソコンと同等の超小型サイズ(最大出力60キロワット)で、さらに小型化を進めて海外市場で販売する意欲も示した。商用車向け変速機能付きユニットも展示した。
 小糸製作所は、複数の点灯パターンを演出でき、中国の完成車メーカーがEVに採用したアニメーションランプを披露した。レーザー光で距離や位置を測定する技術「LiDAR(ライダー)」の車載向け以外の活用法として、広範囲・高精度な検知能力を生かして商業施設や空港で周囲の監視ができる「移動体検知システム」も発表した。
 ヤマハ発動機はエンジンから電動対応まで、技術の多様性を発信するモデルを展示した。初公開の「αlive(アライヴ)RX」はエンジンとモーターを組み合わせ、軽量小型にこだわった発電ユニット。担当者は「モーターサイクルの技術をしっかり生かした。将来は空飛ぶクルマなどにも提供したいと考えている」と話した。
 矢崎総業は電動車両に対応する高電圧関連製品や、裾野市で開発するスマートフォンと連動した小型モビリティ向け電装プラットフォームを紹介。スズキは昨夏発売した軽商用バン「スペーシア ベース」、大型二輪ブイストロームの新型車をアピールした。
 (浜松総局・山本雅子)

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