秘仏「薬師瑠璃光如来」「十一面観世音菩薩」34年ぶり開帳 伊豆・大守院

 伊豆市八木沢の大守院は28日、境内の薬師堂と観音堂に安置される秘仏「薬師瑠璃光如来」「十一面観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)」を開帳した。6月4日まで一般に公開する。

薬師瑠璃光如来の開帳=伊豆市八木沢の大守院
薬師瑠璃光如来の開帳=伊豆市八木沢の大守院

 開帳は33年に一度。本来昨年開帳予定だったが、コロナ禍で延期され、34年ぶりとなった。尊顔を拝もうと、地元住民ら約50人が集まった。
 まず披露したのは、江戸時代末期の作とされる同如来。読経の中、厨子(ずし)の扉を開くと高さ約120センチ、寄せ木造りに漆塗りと金箔(きんぱく)を施した座像が姿を現した。参列者らは「お薬師様」に手を合わせ無病息災を祈った。
 参列者が列をなして300メートルほど離れた観音堂に移動した後、同菩薩を開帳した。頭上に小さな10面を持つ座像で同如来と同じく寄せ木造りに金箔が施している。11の悪や悩み、苦しみを取り除き、代わりに11の喜びや幸せ、平和を与えるとされる同菩薩に、参列者は心の内を伝えた。

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