火災原因調査充実へ 静岡市消防局、人員12人指定

 静岡市消防局は、火災原因を調査する体制の充実に向け、局調査員と統括調査員を新たに配置する。専門性を生かし、調査本部が設置される大規模火災現場での調査・指揮や隊員の指導などに当たる。29日、局調査員5人と統括調査員7人を指定した。

局調査員と統括調査員に指定された職員ら=29日午前、静岡市駿河区の市消防庁舎
局調査員と統括調査員に指定された職員ら=29日午前、静岡市駿河区の市消防庁舎

 池田悦章消防局長は指定式で代表者に証書を手渡し、「制度の効果的な運用で類似火災の防止を図り、市民生活の安心安全が実現されるよう期待する」と訓示した。
 局調査員は国の専門機関で2年間研修を受けた職員を任命した。沖縄・首里城火災や大阪・北新地ビル放火事件など国内の大きな火災現場に派遣された知見などを生かす。統括調査員は市消防局が行う鑑識や現場調査などの講習を1年間受講した上級火災アドバイザーの中から選定した。
 関係者によると、同消防局管内では吉田町川尻のレック静岡第2工場の火災や静岡市葵区呉服町の雑居ビル火災など職員が殉職する事案が相次ぎ、調査機能や指導の強化が課題になっている。統括調査員は今後、管轄9署で2人ずつの指定を目指す。

 

いい茶0
あなたの静岡新聞 アプリ
地域再生大賞