静岡人インタビュー「この人」 シイタケ品評会で数々の受賞歴を持つ 小柳出勝さん(伊豆市)

 4月に行われた静岡県乾椎茸(ほししいたけ)箱物品評会で、最高賞の林野庁長官賞・日本きのこセンター理事長賞を花冬菇(はなどんこ)の銘柄で受賞。ここ10年間で同賞に8回輝いた。日本菌類専門学校(鳥取市)を卒業後、日本きのこセンター(同市)に勤めた。24歳で3代目として家を継いだ。伊豆市年川在住。62歳。

小柳出勝さん
小柳出勝さん

 -最高賞の感想は。
 「2年連続の受賞で非常にうれしい。受賞がきっかけで得意先が増えて、県外の料亭などから注文もあった。受賞は喜ばしいが、かさの大きさが7~10センチ前後の『大葉』銘柄でも賞を取ってみたい」
 -伊豆のシイタケのおいしさは。
 「原木の栽培にこだわっているので、特に歯応えが良い。自然の中で育てると、歯応えやうまみ、香りが良くなる。ビタミンDとうまみ成分のグルタミン酸も特徴。クヌギの原木が多いので、丸くて形の整ったシイタケができやすい」
 -シイタケ生産の課題は。
 「生産者が高齢化し、人数が減ってきたこと。伊豆に戻ってきた当時は約330人いたが、今は120人ほど。シイタケを栽培している木が育ちすぎて太くなったり枯れたりして、管理が大変になっている」
 -今後の展望は。
 「品評会では3年連続の最高賞を狙い、伊豆のシイタケの魅力やおいしさを広く知ってほしい。業界としては後継者が増えることを期待している。シイタケ栽培では植菌をすれば、ある程度は採ることができる。伊豆は雪が少なく作業もしやすいので、栽培に向いている気候。私も息子に教えているところで、全体として良い方向に向かってほしい」

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