スノーモービル ヤマハ発が撤退 販売規模、採算見込めず

 ヤマハ発動機は28日、スノーモービル事業から撤退すると発表した。日本向けは既に生産を終了し、2022年モデルの在庫販売のみを続ける。欧州は24年モデル、北米は25年モデルまでで販売を終了する。
 同事業の22年世界売上高は部品販売を含め約120億円。2021年を除いて赤字が続いているという。将来的な事業継続に十分な販売規模、採算性が見込めないとして撤退に踏み切った。今後は既存事業や新たな成長事業に経営資源を振り向ける。
 ヤマハ発は1968年、二輪車事業で培った小型エンジン技術を応用した最初のモデル「SL350」を発売してスノーモービル事業に参入。半世紀以上にわたって、降雪地域の移動手段、スポーツ・レジャー、業務用として北米・欧州を中心に事業展開してきた。現在は日本、中国でエンジンを生産し、米国企業に完成組み立てを委託している。
 販売したスノーモービルのアフターサービスは今後も継続するという。
 (磐田支局・八木敬介)

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