ニューアカオ営業再開 熱海のランドマーク コロナ禍、業績悪化経て復活

 2021年11月に惜しまれながら営業を終了した熱海市の「ホテルニューアカオ」が今月から営業を再開し、12日、新たな船出を祝う記念式典が行われた。新型コロナウイルス禍で打撃を受けた観光地の再生を後押しする「熱海のランドマーク」の復活を多くの関係者が祝った。

錦ケ浦の断崖に立つホテルニューアカオ。熱海の観光再生のけん引役として期待される=熱海市
錦ケ浦の断崖に立つホテルニューアカオ。熱海の観光再生のけん引役として期待される=熱海市
ホテルニューアカオの営業再開を祝いテープカットする関係者=12日午後、熱海市
ホテルニューアカオの営業再開を祝いテープカットする関係者=12日午後、熱海市
錦ケ浦の断崖に立つホテルニューアカオ。熱海の観光再生のけん引役として期待される=熱海市
ホテルニューアカオの営業再開を祝いテープカットする関係者=12日午後、熱海市

 ホテルは1973年に開業。景勝地、錦ケ浦からの絶景を売りに団体旅行が盛んだった昭和から平成にかけて人気を誇った。だが、コロナ禍に伴う業績悪化や施設の老朽化で、約50年の歴史に幕を下ろした。ホテルは2022年12月、米投資ファンドに売却され、全国でホテル再生を手がけるマイステイズ・ホテル・マネジメント(東京都)に運営が引き継がれた。
 営業再開に向け、同社は「昭和98年7月、熱海のシンボル蘇(よみがえ)る」を合言葉に、創業当初からのロゴマークや館内のインテリアなど昭和の雰囲気を残しつつ、厨房(ちゅうぼう)設備、客室の建具などを改修。宿泊業界が人手不足に悩む中、新たなスタッフに加え、アカオに愛着がある元従業員22人も職場復帰し、一丸となって再開準備を進めてきた。
 式典で同社の山本俊祐会長は「これから50年続いてほしい熱海のシンボル。皆さんと一緒に素晴らしいホテルをつくりたい」と抱負を述べた。客室の洋室化や子ども向けプレイルームなどニーズに合った施設整備を段階的に進め、「懐かしさ」と「新鮮さ」が共存するホテルを目指す。

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