静岡県西部の中小企業技術PR 浜松でフェア 195社・団体が出展

 静岡県西部の中小企業などが自社技術や製品をアピールする浜松いわた信用金庫主催の企業展示会「第16回ビジネスマッチングフェアin浜松」(静岡新聞社・静岡放送後援)が19日、浜松市中区のアクトシティ浜松で開幕した。コロナ禍で数を抑えた前年の1・5倍となる195社・団体が出展し、市場や販路の開拓へ商機を探った。20日まで。

26社・団体がブース出展したスタートアップの展示エリア=19日午後、浜松市中区のアクトシティ浜松
26社・団体がブース出展したスタートアップの展示エリア=19日午後、浜松市中区のアクトシティ浜松

 スタートアップのエリアは、同区の起業家支援拠点「FUSE」会員など県内外26社・団体がブースを構えた。ロボットバンク(東京都)は最大200キロまで運べる工場向け搬送機器や配膳、清掃など多様な用途向けのロボットを並べた。AIや障害物検知システムなど最新技術を搭載しながら価格を抑えた。
 キューボレックス(同)は既存の手押し車を電動化できる取り付け式タイヤキットを紹介。芦川和希浜松営業所長は「農業や土木、災害現場など不整地で活用できる。ものづくりの街で連携先を広げたい」と話した。浜松ホトニクスからは、浜名湖のアサリ資源回復へ独自の光制御技術で餌料プランクトンの長期育成を目指す社内ベンチャーなどの3社が出展した。
 ものづくり企業は、桜井製作所が工作機械メーカーの技術を結集して開発した、高精度で大型造形が可能な3Dプリンターを出展。金属加工のジーアクト(浜松市浜北区)は「部品輸入ができないなどコロナ禍で物流が滞った際のニーズが起点」(堀内康博社長)として、スキャンからデータ作成、切削加工まで一貫対応できるリバースエンジニアリング技術を紹介した。
 電気自動車(EV)や航空宇宙業界を想定した部品加工、事業所の省力化といったデジタルトランスフォーメーション(DX)など、産業構造変化に対応するサービスの展示も目立った。期間中、中小とスタートアップが直接来場者に新事業や新商品を発信する特設ステージも設けている。
 (浜松総局・山本雅子)

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