小糸製作所が東北に新工場 「リスク分散、競争力強化」

 小糸製作所は31日、自動車用照明器の工場を新たに宮城県名取市に建設すると発表した。本県と佐賀県に次ぐ生産拠点で、東北地方は初進出。同社は「地震など自然災害に対するリスク分散などが目的。製品品質やコスト、物流の各面での競争力強化と受注拡大を図っていく」と説明した。2027年3月期中の稼働を目指す。
 現在、静岡工場で自動車用ヘッドランプを年間120万台、榛原工場でリアコンビネーションランプを同350万台生産しているうち、50万台ずつの生産機能を新工場へと移す。
 静岡工場は、新規事業の生産や新技術の開発・研究の場として生かすとしている。
 新工場は仙台市から南に約15キロの愛島西部工業団地内で、用地約7万8千平方メートルを取得済み。自動化設備とデジタル技術を導入した最先端の高効率施設として整備し、グループのモデル工場に位置付ける。建設費などの投資規模は未定。新工場の建設決定は「東北地方での自動車生産対応も踏まえた」という。
 (経済部・河村英之)

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