2022年度の静岡県内観光客、3年ぶり1億人超 コロナ前の8割超まで回復

 2022年度の静岡県内の観光・宿泊施設などの集客数に当たる観光交流客数は1億2482万人で、前年度比29・9%増加したことが6日までの県の調査で分かった。新型コロナウイルス禍前の19年度と比べると84・8%まで回復し、3年ぶりに1億人を超えた。

静岡県内の観光交流客数の推移
静岡県内の観光交流客数の推移

 新型コロナの緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の適用がなかったことや、観光促進キャンペーンの実施が回復を後押しした。観光庁の19年調査では県内の外国人宿泊者のうち中国人が7割を占めていて、県観光政策課は「22年度は中国からの団体旅行が解禁されていなかったので、影響が大きかった」と19年度の実績に届かなかった理由を分析。ただ、観光客全体の入り込みはおおむね想定通りの回復とした。
 地域別の観光交流客数で、前年度と比べ増加が目立ったのは伊豆3718万人(41・7%増)、駿河1965万人(42・8%増)、西駿河奥大井844万人(34・3%増)。この他は富士2969万人(17・1%増)、中東遠1443万人(23・9%増)、西北遠1510万人(21・6%増)だった。
 旅行消費額は前年度比34・6%増の6803億円、19年度比では96・4%だった。宿泊費などの補助により、コロナ禍前よりも個人消費額は上昇した。
 旅行消費額のうち宿泊費は19年度比5・8%増となり、コロナ禍前を上回った。他は交通費93・7%、飲食費94・1%、土産・買い物代93・1%、入場料・施設利用料93・4%だった。
 (政治部・大沼雄大)

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