「パパッとライス」好調続く 生産量5年前比25%増 はごろもフーズ

 はごろもフーズの包装米飯製品「パパッとライス」の販売好調が続いている。2000年の製品投入以来、消費者の高齢化などで市場が拡大し、新型コロナウイルス禍では巣ごもり需要を捉えて売り上げが伸長。生産量は5年前比25%増に達し、今年7月に行った価格改定による影響も見られないという。焼津市の製造拠点がこのほど報道機関に初めて公開され、担当者は「引き続きシェア拡大を図りたい」と話した。

公開されたパパッとライスの製造拠点=焼津市内
公開されたパパッとライスの製造拠点=焼津市内


 パパッとライスは現在、同市田尻の自社工場「サンライズプラント」で1日約7万5千個、年間約1600万個を製造する。柔らかく炊き上げ、パックを小分けできる製品の特徴がシニア層に好評という。
 価格は1パック税抜き165円から190円に値上げしたが、売れ行きに大きな変化はないという。容器資材やエネルギー高騰の対策では、3個入りパックで使用するビニール素材の見直しや配送形態の効率化を検討している。
 担当者は「個食や孤食といった食の多様化が進む中、若者世代にも売り込みたい」と意気込む。
 工場内の公開は原料搬入から蒸気炊飯、箱詰め・出荷までの流れが紹介された。一連の工程にかかる時間は1時間強。1日に使用する米は5~6トンで、炊飯の前後に蒸気や加熱で殺菌を2度施す。拠点開設時からほとんどの工程が自動化され、1日2交代のシフトに配置する人員は10人程度という。
 (経済部・河村英之)

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