農業ウィーク開幕 スズキ、農家の困り事解決へ提案 静岡県内企業ら出展

 スズキ、エフ・シー・シーなど静岡県内の輸送機器関連や農業ベンチャーなど国内外850社が出展した農業・畜産展示会「第13回農業WEEK(ウイーク)」が11日、千葉県の幕張メッセで開幕した。人工知能(AI)などの先端技術を応用したスマート農業や6次産業化などのエリアに企業がブースを設け、作業効率化や品質向上につながる新規のサービスや試作製品を提案した。13日まで。

荷台を広く活用できるスズキの「軽トラ用ラダー格納パレット」=11日午前、千葉県の幕張メッセ
荷台を広く活用できるスズキの「軽トラ用ラダー格納パレット」=11日午前、千葉県の幕張メッセ
木村鋳造所が製造を担当した軽トラ用コンテナボックス「箱明」11日午後、千葉県の幕張メッセ
木村鋳造所が製造を担当した軽トラ用コンテナボックス「箱明」11日午後、千葉県の幕張メッセ
荷台を広く活用できるスズキの「軽トラ用ラダー格納パレット」=11日午前、千葉県の幕張メッセ
木村鋳造所が製造を担当した軽トラ用コンテナボックス「箱明」11日午後、千葉県の幕張メッセ

 スマート農業をテーマにしたエリアで、スズキは農業分野の課題解決に共同で取り組むダイハツ工業と合同出展した。農作業を通じて聞き取りした兵庫県の農家の困りごとから、スズキが着想した「ラダー(はしご)格納パレット」は、農機具を乗せた軽トラックの荷台を10センチほどかさ上げして捻出したスペースに、ラダーを安定収納できる。野菜の新鮮度を保つ冷却機能を備えた販売トレー「ベジクール」や、地元の製茶組合が手がける茶パウダーを地元事業者と橋渡ししてクッキーなどに製品化した6次産業化の取り組みも初めて紹介した。
 農業ベンチャーのエムスクエア・ラボ(牧之原市)はスズキと共同開発した農産物の搬送や乗用など多様に応用できるロボット台車「モバイルムーバー」を展示。菊川市とメッセ会場を結んで遠隔操作できる体験コーナーも設けた。
 大手クラッチメーカーのエフ・シー・シーは、新規事業の一環で、トマトなどの農作物栽培で生育を阻む害虫「コナジラミ」の発生量などを監視装置を介してモニタリングするサービスを紹介した。
 木村鋳造所(清水町)は、断熱機能を持つ発泡スチロールを素材に使った軽トラ用生鮮食品向けコンテナボックス「箱明(ハコアス)」の試作モデルを披露した。群馬県の鋳造所と共同開発し、強みの発泡スチロールを用いた鋳物技術を生かした。

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