地域課題解決へ 沼商高生、行政担当者らと探求 若者流出対策や観光戦略

 沼津商高(清水町)は、1年生約200人が同町や沼津市、三島市が抱える地域課題の解決策を探る「沼商プロジェクト」を進めている。各市町の担当者らと意見交換も行い、問題意識を共有。連携して活性化案を模索する。

生徒に地域課題などを紹介する担当者=清水町の沼津商高
生徒に地域課題などを紹介する担当者=清水町の沼津商高


 総合的な探求の時間の一環で3年ほど前に始まった。これまでに、同町内のラーメン店を取り上げたマップを作成するなど生徒のアイデアが具現化した。
 このほど開いた講座には、各市町や観光協会の担当者らが参加。清水町産業観光課は「若年層が東京圏に流出している」という課題を示した上で、進学先の豊富さや収入の高さから東京に憧れる若者が多く、地元企業が採用で苦慮している現状を説明した。町が企業を紹介するウェブサイトを展開していることを伝え、「企業をより効果的にPRし、若い人を呼び込む方法を一緒に考えてほしい」と呼びかけた。
 三島市は楽寿園や三嶋大社などの観光スポットを挙げ、「情報発信力が課題」と強調した。これを聞いた同市の八木明日香さん(16)は「関東に住みたいと思っていたが、自然がある地元に魅力を感じた。SNSなどを活用して情報発信をするといいと思った」と話した。
 (東部総局・日比野都麦)

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