EV 印から日欧輸出へ スズキ 投入予定のSUV

 スズキは、主力市場インドで生産するSUV(多目的スポーツ車)型の電気自動車(EV)を、日本や欧州などに輸出する方向で調整している。世界戦略車第1弾のEVとして各市場で2025年から順次市販することを掲げている。脱炭素の流れに呼応して世界で各メーカーがしのぎを削る“EV競争”に対応し、開発や市場投入準備を急ぐ。
 同EVは、インド西部のグジャラート州の工場の設備の一部で24年後半ごろから生産を開始する見通し。現地ではEV用の車載電池を生産する工場の整備も進めている。自社で生産するEVとして、まずは通常より小規模の台数から始める考えだ。
 日本では輸出後、インフラ環境の整備などEV購入機運の高まりを捉えた上で、国内ニーズを踏まえながら販売するとみられる。
 先行地域での生産技術や経験を得た上で、日本でも26年以降に、本県内の工場で軽乗用などEVの生産着手を検討している。
 スズキは30年度に向けた成長戦略で、日本では軽商用EVを23年度から、インドと欧州ではEVを24年度から、国内外でEVモデルを順次投入し電動化を加速する方針を明示している。
 (浜松総局・山本雅子)

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