オイルシール異物除去 トリンクが機器発売

 静電気除去装置開発のトリンク(浜松市西区)は輸送機器部品などに使われ、潤滑油の漏れを防ぐリング状部品「オイルシール」に付着した異物を自動除去できる機器を開発した。2日に発売した。

2方向からイオンを含むエアを吹き付け、異物を除去する機器「オイルシールクリーナ」=浜松市西区
2方向からイオンを含むエアを吹き付け、異物を除去する機器「オイルシールクリーナ」=浜松市西区

 発売する機器「オイルシールクリーナ」は卓上に設置できる。横軸に複数のオイルシールを通し、ロボットが直線上に往復して濃密なイオンを含むエアを十数秒、二つの方向から強烈に吹きかける。
 シールが一つずつ高速に回転することで、くぼみに付着した異物も均一に取り除ける。20~60ミリのオイルシールを20個程度一度に処理することが可能。空間ごと除電された扇形の環境浄化ユニット(縦横約80センチ)と併せて使い、異物を浮遊させずに回収する。
 オイルシールは金属とそれを覆うゴムで構成し、路面からの衝撃を吸収するサスペンションやショックアブソーバー、産業用機器の回転部などに使われる。オイル漏れによる性能悪化を防ぐため、製品に組み込む前の除去が求められる。輸送機器部品や産業機器、オイルシールのメーカー向けに販促し、年間120台の販売を目指す。標準価格は税別205万円。
 (浜松総局・山本雅子)

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