スズキ世界生産0.1%減 インドは過去最高

 スズキは30日、2023年度上半期(4~9月)の四輪車実績を発表した。海外と国内を合わせた世界生産は、前年同期比0・1%減の160万3275台と3年ぶりに減少した。上半期として主力のインドが過去最高を記録した一方、パキスタンなど一部の海外市場の停滞が響いた。世界販売は4・9%増の153万5057台で3年連続の増加となった。

スズキの上半期生産・国内販売実績
スズキの上半期生産・国内販売実績

 海外生産は2・1%減の113万1120台。インドは半導体不足で制約を受けていた車種の生産が可能になり、0・1%増の98万9271台と高い水準を維持した。ハンガリーも20・8%増の7万7487台と回復した。一方、政府の輸入規制で部品調達が滞ったパキスタンは75・8%減、インドネシアも24・6%減と停滞した。
 国内生産は、半導体不足の影響緩和といった反動で4・8%増の47万2155台とコロナ禍前の19年の水準を上回った。
 海外販売は3・6%増の122万2379台。このうちインドは新型SUV(スポーツ多目的車)の販売効果などで9・2%増の88万8603台と伸長し、その他の海外販売の減少分を補った。
 軽自動車と登録車(軽自動車を除く小型車)を合わせた国内販売は10・2%増の31万2678台と4年ぶりに30万台の水準に回復した。うち軽自動車は8・6%増の25万7628台、登録車は18・2%増の5万5050台だった。
 9月単月は、世界生産が前年同月比0・7%減の29万4332台と3カ月ぶりの減。インドで半導体不足の影響を受けにくいとして生産拡大した車種の製造を調整した。世界販売は2・2%増の27万6910台と3カ月連続で増加した。
 (浜松総局・山本雅子)

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