スズキ 最高益予想 2024年3月期 円安効果や販売増

 スズキは7日、為替の円安効果や半導体不足緩和に伴う生産・販売の回復を背景に2024年3月期の連結純利益予想が2400億円と過去最高となる見通しだと発表した。8月の前回予想から300億円上振れる。初の5兆円台を見据える売上高、各利益予想も上方修正し、いずれも最高を更新する。

スズキの業績推移
スズキの業績推移

 本業のもうけを示す営業利益は700億円増の4300億円を見込む。米ドル、ユーロ、インド・ルピーの各想定為替レートを円安方向に修正。円安は前回予想比で420億円のプラス要因となるほか、主力市場インドでのSUV(スポーツ用多目的車)販売増などが押し上げる。売上高は前回予想比2千億円増の5兆2千億円、経常利益は800億円増の4500億円を見込む。
 通期の国内と海外を合わせた四輪車の世界販売の見通しは半導体不足緩和で前回予想から7千台増の318万8千台に引き上げた。一方、世界生産はパキスタンの部品調達停滞による減産などで4万6千台減の332万9千台に修正した。
 この日発表した23年9月中間連結決算は、売上高が15・6%増の2兆5644億円、営業利益が39・6%増の2294億6100万円、経常利益が25・3%増の2409億5700万円、純利益が12・4%増の1293億4800万円と、純利益以外は過去最高だった。
 (浜松総局・山本雅子)

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