静岡県SDGSビジネスアワード 採択団体がプラン発表

 環境課題の解決に貢献するビジネスプランを表彰する「静岡県SDGsビジネスアワード」(県主催)のキックオフミーティングがこのほど県庁で開かれ、同アワードに採択された9団体が独自に考案したビジネスプランを発表した。

独自の環境ビジネスプランを発表する採択団体の代表者=県庁
独自の環境ビジネスプランを発表する採択団体の代表者=県庁

 県内の産業廃棄物処理やアパレル、食品加工などさまざまな業種の企業や団体が循環型社会、自然共生、脱炭素などをキーワードにしたプランを説明し、環境ビジネスに詳しい専門家からアドバイスを受けた。
 食品廃棄物などの資源化に取り組む富士宮市の「アサギリ」は、化学肥料の低減と有機農業の拡大に向けて、余剰牛ふんやバイオ炭を活用した循環型システムの構築プランを発表した。代表者は、肥料製造から農作物の生産、消費までを地域で循環させ、「無理のないリサイクルループをつくりたい」と述べた。
 沼津市のアパレル業「インターステラ」は、廃棄処分される遠州織物のデッドストック(在庫や残り布)を活用したオリジナルシャツブランドを計画。大量生産、消費、廃棄を繰り返してきたファッション業界の課題を指摘し、「静岡県から業界を変えていきたい」と意気込みを語った。
 採択団体は12月から3カ月間、それぞれのプランの事業化に向けて専門家の伴走型支援を受ける。来年3月に最終成果発表会を開く。同アワードの総合プロデューサー谷中修吾さん(湖西市出身)は「自社の強みと環境課題を掛け合わせた先にビジネスが生まれる。成果だけにこだわらず、プロセスも楽しんでほしい」と話した。
 (政治部・豊竹喬)

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