沼津商高生、カナダ姉妹都市の市長おもてなし 柿田川公園案内

 清水町の沼津商高観光コミュニケーションコース2年生14人がこのほど、観光ガイドとして、同町と姉妹都市提携を結んでいるカナダ・スコーミッシュ市のアーマンド・ハーフォード市長らに柿田川公園を案内した。学びを生かし、英語で懸命にもてなした。

カナダ・スコーミッシュ市のアーマンド市長(左から2番目)と水に入る生徒ら=清水町の柿田川公園
カナダ・スコーミッシュ市のアーマンド市長(左から2番目)と水に入る生徒ら=清水町の柿田川公園

 同コースは本年度新設され、生徒のガイドの実践は今回が初めて。ロゴマークを付けたそろいのベストを着用し、緊張した様子を見せながらも、川の水が富士山からの雪解け水であることなどについて、アーマンド市長らに伝えた。
 水が湧く「わき間」を見られる展望台や、実際に足や手で水に触れられる広場を巡り、広場では一緒に水に入って湧水の冷たさを体感した。町特産のこうじを使った甘酒で乾杯をした。
 同校と町は若者ガイドの育成に力を入れている。生徒はこれまで、地元のガイドツアーへの参加などを通して学習を重ねてきた。中村陽菜さん(17)は「自分の英語が通じるといういい経験になった。答えられない質問もあったので、調べ学習を進めて対応力を磨きたい」と話した。
 柿田川公園に初めて来たというアーマンド市長は「生徒のおかげで自然を楽しめた。スコーミッシュにも来てほしい」と喜んだ。
 (東部総局・日比野都麦)

 ボランティアガイド減少 町、人材確保へ高校と連携
 新型コロナ禍が収束しつつある中、清水町産業観光課は、インバウンド(訪日客)を含めた観光客の誘致に力を入れている。しかし、観光客の案内役を担う町観光ボランティアガイドの会は高齢化と会員減少が加速。人材確保が課題として、地元高校との連携に踏み切った。
 同会のメンバーは約10人で、70代が中心。若い世代から新しい担い手を見つけるのは難しいという。同課の担当者は「沼津商高の若い力が観光ガイドの一助になるとともに、フィールドワークやガイド体験を通じて生徒が町に愛着を持ってくれたら」と期待する。

 

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